万年筆に合うノートを探して
2年ほど前に、ちょっとした出来心で万年筆を購入したのがきっかけで、次第に万年筆の虜になってしまいました。
最初は万年筆、次はインク、とくれば、やはりノートにもこだわりたくなります。
ありがちな万年筆沼に順調に足をつっこみつつあるわけですが、このノート探しが難航します。
なぜ難航したかというと、価格と書き心地のバランスが難しかったから。
良いノートでもあまりに価格が高すぎると継続して使用するのが難しかったり、気軽に使いづらくなってしまいます。
アイデアを書き出したり、まとめたりするノートだけに、あまりに高価なノートは避けたかったのです。
万年筆に合うおすすめノート3選
Tomoe River NOTE BOOK
万年筆ユーザーには言わずと知れたトモエリバー。色々とノートを試すなかで、どうしても気になって購入。
私が購入したのは、「Tomoe River NOTE BOOK」A5サイズ、ドットグリッドの96ページのノートになります。
万年筆での書き味は素晴らしく、筆記の際の抵抗をあまり感じることがなくサラサラと書けます。
あと、グリッドの色も薄めで、筆記の際にあまり邪魔にならなかったのも良い点です。
インクが乾くのに少し時間はかかりますが、滲んだりすることなく、発色も綺麗です。
インクの裏抜けもないです。
個人的には、このインクが乾くまでの間に少し溜まっている感じが好きです。
評判通りの素晴らしいノートだと思います。
紙は薄めなので、しっかりした紙に筆記した人には不向きかもしれませんが、その分、ノートの厚みが薄いのもメリットの一つ。
私が購入した96ページのソフトカバーのノートで、厚みは表紙込みで3mm程度。持ち運びに便利。
ですが、このノートの欠点は、価格と供給性。
価格は1年前くらいに購入して1500円程度でした。
1ページあたりの単価にすると、15.6円。
コクヨのキャンパスノートが1.5円程度なのを考えると、実に10倍以上の値段です。
正直、気軽に使えるノートとは言い難い…。
また供給性についても大きな課題があり、トモエリバーのメーカーである巴川製紙は事業方針の変更に伴って2021年にトモエリバーの生産を終了しています。
現在は、石川県金沢市にある三善(さんぜん)製紙から「三善トモエリバー」の名で、巴川トモエリバーと同等品質のトモエリバー紙が販売されていますが、同ノートについては、現状では巴川製紙時代の在庫品以外での入手が難しい状況です。
LIFE NOBLE NOTE
こちらのノートは大きめの本屋さんや文房具屋さんでは必ずと言っていいほど置いている、有名どころのノート。
「LIFE NOBLE NOTE」のA5、無地。
ノートの紙質としては、比較的厚手でしっかりした紙の印象で、ボールペンでの筆記はもとより、万年筆のインクのノリもかなりいいと思います。
厚手なだけに、裏抜けもなく、万年筆用のノートとして必要な要素は満たしていると思います。
インクの滲みもなく、発色も良い。
ノートのページ単価は3.8円とまずまずです。
個人的に気になったのは、筆記している時の抵抗感です。
このノートは割とカリカリという感じの抵抗感があり、サラサラと書きたい私としてはマイナスポイントです。
もしかすると私の筆圧が強めなことが一因かもしれませんが。
この点が気にならない方には、良い選択肢になるのではないでしょうか。
ミドリ ノート MDノート
このノートも比較的ポピュラーなノートだと思います。
いろんなお店の文房具コーナーで見かけます。
「ミドリ ノート MDノート」のA5、無地。
素朴な紙の風合いがあり、味のあるノートです。
特に目立った点としては、糸かがり製本のため、ノートを開いた時に本当にスムーズにノートが180度開きます。
特に厚みのあるノートの場合、ノートの中央付近に近づくに従って、紙が浮き上がってしまうので書く際に手で押さえなくてはならず、ストレスを感じますが、このノートではそれが全くありません。
さて、万年筆での書き心地に関してですが、比較的良好です。
インクの滲みや裏抜けなどはなく、発色も良好です。
サラサラ感に関しては、トモエリバーほどではありませんが、サラサラと筆記することができ、個人的には、LIFE NOBLE NOTEよりサラサラ書ける印象でした。
またページ単価については、5円とLIFE NOBLE NOTEよりお高めですが、日常使いノートとしてはまだ許容範囲ではないでしょうか。
ノートが開きやすい点など、ノートとしてのクオリティも加味すると、このノートも万年筆用ノートとして十分に検討の余地があります。
やっぱりトモエリバーを使いたい 〜コスパ最強のトモエリバーノート〜
ここまで読んで下さったみなさんは、私がトモエリバーに惹かれていることは察して下さっていると思います。
そうです。やっぱりトモエリバーが最高だと思いました。
万年筆の、光沢感あるインクが次第に乾いていく様子を楽しみたいのです。
ヌルヌル、サラサラ書きたいのです。
そう、私は沼にハマってしまったのです。
というわけで、なんとかトモエリバーのノートを手頃な価格で入手できないかと情報を漁りました。
まず最初に出てきたのは「ほぼ日手帳」。
こちらは純粋なノートではなく日記帳なのですが、その紙にはトモエリバーを使用しています。
有名な日記帳で、たいていのLOFTには置いてあります。(時期によりますが)
通常版のほぼ日手帳は、365日分のその日ごとの記録ができるレイアウトになっていますが、day-free版はほとんどがフリースペースなので、この部分を純粋なノートとして使用するのはどうか、と考えました。
一度試しに、A6サイズのほぼ日手帳day-free版を購入して、紙質とノートとしての使用感をチェックしてみました。
紙質はやはりトモエリバー。
想像通りの書き心地で大満足です。
先に挙げたトモエリバーノートと大きな差を感じることはありませんでした。
一方で、ノートとしては、ほぼ日手帳の特徴である「今日のひと言」のようなテキストがページ下部にあるため、紙面いっぱいに情報を書き込んだりすることは難しいため、少し勿体無い印象でした。
もう一つ問題があり、それは価格です。これまで同様A5サイズのページ単価を計算すると、1ページあたり11円。
普段使いノートとしてはまだまだ高すぎる。うーん。
ほぼ日の方眼ノート
このノートもほぼ日手帳のラインナップの一つですが、ほぼ日手帳と大きく違うのはカレンダーやページ下部のテキストなどが一切ない、純粋なノートであることです。
これを探していました。
Amazon等の大手通販サイトでは見つかリませんでしたが、LOFTには普通に置いていました。
またほぼ日のWEBサイトからの購入もできるようです。
ただほぼ日のWEBサイトからの購入の場合、送料が全国一律770円のため、注意です。
実際に購入し、使用してみた感想としては、やはりトモエリバーを使っているだけあり、期待通りの使用感でした。
また、最初の数十ページが赤色、次の数十ページが青色のように、ノート全体が4色の方眼線で分割されており、一冊のノートの中で複数テーマについて記載しても、該当箇所にアクセスしやすいレイアウトになっています。
値段についてもトモエリバーのノートにしてはかなりリーズナブルで、1ページあたり4.5円程度と、ミドリノートとほぼ同価格での購入が可能です。
少し残念なのは、ノートの開き感で、ミドリノートほどは綺麗に開いてくれないので、書いている時にページが浮いてきてしまい、手で抑えてやる必要があります。
あとは方眼の線がちょっと濃いので、邪魔かなぁと思ったりもします。
まぁこのくらいのことには目を瞑りましょう。
ということで、今後私はこの「ほぼ日の方眼ノート」を普段使いノートとして使っていこうと思っています。
まとめ
かくして、私の万年筆用ノートを探す旅はひと段落しました。
ですが、まだ実際に試せていないノートもたくさんあるので、その辺りついても、今後レビューしてみたいと思います。
また今回挙げたノート以外にもいくつかのノートを試しましたが、インクが滲んでしまうノートも多く、万年筆向きでないノートもかなりありました。
ですが、ボールペンでの筆記にはかなり良さそうなものも多く、別の機会に、そういった観点での評価もしてみたいと思います。
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