こんにちは、くろがきです。
Lumix GH5といえば、2017年にPanasonicから発売された、当時のフラグシップ機。
長時間動画撮影に強かったり、SDカードが2枚入るダブルスロットだったり、バリアングルモニターだったりと、動画撮影向きの機能がてんこ盛りです。
それゆえに、当時は本体価格20万円以上したのですが、GH5の後継機であるGH5ⅡやGH6が発売されたことで、今やGH5の価格はかなり下がりました。
今が買い時と思って、1年ほど前に動画撮影用カメラとしてGH5を買ったのですが、今でもかなりいい買い物をしたと感じてます。
そういったわけで、GH5は特に、
「さぁこれから本格的な動画撮影を始めよう!」
という人にはかなりおすすめのカメラだと感じました。
私が実際に使ってみて感じた良かった点や不満点をまとめておくので、ぜひカメラ選びの参考にしてください。
GH5とは?
Lumix GH5はパナソニックのマイクロフォーサーズ機の中でも最上位クラスに位置する、いわゆるフラグシップ機です。
このGHシリーズは動画撮影に力を入れたシリーズで、GH5はミラーレス一眼としてはじめて4K/60pでの動画撮影が可能な機種として注目を浴びました。
非常に高画質・高フレームレートで動画撮影できるということあり、GH5は多くのYoutuberの撮影用機材として活躍しました。
現在は後継のGH6とGH5Ⅱが最新モデルとなったことに伴い、GH5の中古価格が大幅に下がり、フラグシップ機ながら手頃な値段で入手できるようになりました。
GH5をなぜ買ったのか
私が初めて買ったデジタル一眼カメラは、オリンパスのマイクロフォーサーズ機でした。
キットレンズ込みで確か値段は5万円くらいだったと思います。
それでしばらく写真や動画を撮っていたのですが、ある日突然SDカードが読み込めなくなってしまいました。
どうもSDカードのせいではなさそうで、本体側に問題がある感じでした。
当時、少し急ぎでカメラを手に入れる必要もあったので、新しいカメラを買うことにしました。
オリンパス機を使っていたときの経験から、次のような機能を持ったカメラがほしいと思っていました。
- ダブルスロット搭載(SDが2枚入る)
- バリアングルモニター搭載
とはいえ、ダブルスロットやバリアングルモニターは上位機種にしか搭載されていない機能なので、必然的にボディだけで20万以上するような高価なカメラが選択肢となります。
調べていると、GH5の中古価格がかなり下がってきていて、発売当時20万円以上していたのが、10万円まで価格が下がっていました。
GH5だとオリンパス機のレンズをそのまま使えるし、動画にも強く、ダブルスロット・場リングルモニターもある。
今が買いどきかな?と思って、中古のGH5を購入しました。
GH5を買ってよかったところ
そんなこんなで入手したGH5ですが、買ってみてよかった点を挙げていきます。
①オーバーヒートを気にしなくていい
公式サイトでは、下記のようにFHDと4Kでの撮影で「時間無制限での撮影が可能」と記載があります。
放熱設計をより向上させたことで、GH5はFHDと4Kの記録方式において、記録時間にとらわれない「無制限記録※1」を可能にしています。長時間撮影を可能にすることで、ノーカットの映像表現や星空のタイムラプス、野生動物の観察に至るまで、これまで諦めていた表現を手にすることができるようになり、プロフェッショナルの現場でも十分に活躍できます。
※1 記録時間はバッテリーとSDカードの容量に依存します。周囲の温度が40℃を超えるような場合、本機の保護のため、自動で撮影が停止する場合があります。
パナソニック公式サイト[https://panasonic.jp/cmj/dc/g_series/gh5/4k_recording.html]
つまりオーバーヒートによるカメラの停止がない、と捉えて良いと思います。
とくにタイムラプスやインタビュー撮影などで、カメラを回しっぱなしにするときは便利です。
最近だと、ミュージックプレイリストやAMSR系の動画で、長尺の映像を使用しているものもあります。
GH5はボディがでかい分、熱対策がしっかりしているので、撮影中にカメラが熱くなりにくいのも良い点です。
カメラ内部に放熱ユニットを設置していて、これで熱を逃がしているようです。
余計な心配をせずに撮影に集中できるカメラです。
当然ですが、バッテリー残量やSDの容量がなくなるとそれ以上撮影できませんのでご注意ください。
②安心のダブルスロット
私がオリンパスのエントリーモデルを使っていたときの問題点として、「SDカードが1枚しか入らないこと」がありました。
その唯一のSDスロットが故障したら、カメラとして機能しなくなります。
そりゃそうだよ、という話かもしれません。
ですがダブルスロットであれば、片方のカードスロットが故障しても、もう片方があります。
またSDカードの故障でデータが消えてしまうこともあるので、その時の保険にもなります。
カメラのプロでなくても、動画や写真は一期一会なことも多いので、撮影したデータが消えてしまったり、いざというときに撮影できないのは結構ショックです。
GH5にしてからは、この辺の心配が少なくなったので良かったです。
③動画撮影にはもはや必須のバリアングルモニター
デジタル一眼を動画撮影に使う人が増えた昨今では、いろんな機種でバリアングルモニターが採用されています。
やっぱり動画撮影をしていると、バリアングルモニターは必須だと感じます。
自分がカメラの前に立って何かをするときに、モニターが自分の方に向いてくれないとピントを合わせるのにも一苦労です。
バリアングルモニターがあれば、どんなふうに撮れているのか、を撮影中に簡単に確認できます。
撮影の作業効率がかなりアップするので、この点もかなり満足しています。
④優れたボタン配置やユーザーインターフェース
カメラのボタン配置や液晶モニターに表示されるメニュー画面のインターフェースは、意外と重要です。
- カメラのON/OFFと撮影が片手でできるか
- ISO感度・F値・露出・シャッタースピードが設定しやすいか
- メニュー画面がわかりやすいか
などなど。
「ボタン配置やメニューなんて、どのカメラもだいたい同じでしょ?」
と思うかもしれませんが、案外そうでもないのです。
そもそも私の場合、「片手でカメラのON/OFFと撮影ができること」は必須項目だったのですが、これを満たすカメラというだけで、かなり選択肢が限られてしまいました。
あと、GH5の好きなところは、動画撮影によく使う設定にめっちゃアクセスしやすいんです。
F値やシャッタースピードが設定しやすいのはもちろんですが、ISOやホワイトバランス、露出を設定するボタンが専用であります。
しかもシャッターボタンの手前に横一列に並んでいます。
このボタン、よく見ると3つとも高さが違っていて、ISOのところは出っ張りもついているので、ボタンを見なくてもどのボタンかわかるようになっています。
ボタン配置がいまいちなカメラだと、撮影時に結構ストレスを感じます。
だから、こういった細かいところがしっかりしていると色々と楽ですね。
メニュー画面も、どこにどの設定があるのかわからないメニュー画面のカメラもあるので、購入前に是非確認してみてください。
ちなみにGH5のメニュー画面は、シンプルでわかりやすいのでよかったです。
⑤4K60pや10bit撮影もできる
GH5は動画撮影に強いと言われるだけあって、高画質・高フレームレートでの動画撮影ができます。
4K60pの60pはフレームレートのことで、一秒間に60枚の4K写真を撮影していることになります。
フレームレートが高いほうが映像がなめらかになるので、スローモーションにしてもカクつかない動画になります。
10bitというのは色深度のことで、これが多いほど色の情報が多いということになります。
8bit:1677万色
10bit:10億7374色
と2bit違うだけで64倍も記録される情報量に差が出ます。
そのため、10bitで撮影しているとガッツリ色編集しても破綻が起きにくいのです。
動画のカラーグレーディングをこだわりたい人は、10bit撮影をおすすめします。
⑥費用対効果が高すぎる
ここまでGH5のいいところを5つ挙げましたが、さすがは当時のフラグシップ機、と思わされます。
正直2023年においても、個人で趣味の範囲で動画撮影をする上では、十分すぎる性能のカメラだと思います。
そのレベルのカメラが、今や中古価格でコンディション良好でも8万円前後くらい。(2023年11月調べ)
本体価格だけでみると、全然今どきのiPhoneより安いんですよね。
これだけの機能があって8万円となると、費用対効果が高すぎる気がしてなりません。
レンズはオリンパス機で使っていたM.ZUIKOの12-40mm F2.8を使っていますが、だいたいの撮影はこれで済ませています。
私の場合、レンズはすでに持っていたので、GH5にしたことでよりお得に感じました。
もちろん、型落ちで安くなるカメラはたくさんありますが、その中でも動画撮影をしたい人にとっては、GH5は「買い」なのではないでしょうか。
GH5の気になる点
GH5を使っていて気になった点をまとめてみます。
①ボケと暗所は苦手
これはマイクロ・フォーサーズ機の宿命。仕方ないですね。
フルサイズ機やAPS-C機と比べると、ボケる量は劣ってしまいます。
とはいえ、F1.8の単焦点レンズを使うと、かなりよくボケます。
暗所についても、単焦点レンズである程度カバーでなくもないです。
でも、やっぱりここは弱いと言わざるを得ないですね。
フルサイズ機には憧れてしまいます。
②ボディはでかめ
ボディは結構大きいと思います。
特にSonyのαシリーズなんかと比べると顕著です。
排熱機構しっかりしているのでボディが大きいのだと思います。
その分、Sony機でよく言われるようなオーバーヒート問題はあまり気にする必要がないと思います。
実際普段使っていても、極端に本体が熱くなるようなことはないです。
ボディが大きいことによる利点もあるので、今のところこの点は許容できています。
グリップ感もいいですし、そんな気にならない感じです。
③オートフォーカス性能はイマイチ
オートフォーカスは、購入前からかなり気になっていて、買ってみるとやっぱりイマイチでした。
Sony機の爆速オートフォーカスと比べると、やっぱり遅いよな〜と思ってしまいます。
とはいえ、動画撮影していると、「意外とオートフォーカス性能っていらないかもなぁ」と思ったりもします。
それに、GH5もSony機と比べると遅いなぁ、と感じますが、十分実用的なレベルです。
オートフォーカス性能は高いに越したことはないですが、GH5レベルでも十分使えます。
ですが、もし動物や飛行機などを撮影したいのであれば、もっとオートフォーカス性能が高いカメラを選んでください。
その方が、安心できると思います。
ちなみに、私はGH5Ⅱの実機も何度か触りましたが、オートフォーカス性能がかなり上がっていました。
GHシリーズの今後に期待です。
④バッテリー持ちは悪い
色々な記事で言われていますが、GH5のバッテリー持ちはあまり良い方ではないようです。
こちらの動画では、GH5と前機種GH4とのバッテリー比較を行っています。
結果としては、4K30pの撮影でGH5が2時間、GH4では3時間で前機種より1時間ほど短くなっています。
実感では、バッテリー1個でFHD/30pかつ10bitのとき、少しセーブしながら撮影して、半日持つかどうか、という感じです。
丸一日撮影するなら、バッテリー2〜3個はほしいところです。
あと給電しながらの撮影はできない仕様なので、その点も残念です。
予備バッテリーを準備しましょう。
また家での撮影であれば、カプラを使うとバッテリーの心配がいりません
まとめ
Lumix GH5は一世代前のフラグシップ機ですが、2023年現在においても十分な動画撮影能力を持っています。
そして本体価格も下がってきて、カメラ入門者でも手が出しやすいカメラとなりました。
私は一年前にこのカメラを購入して動画撮影をしてきて、多少の不満点はあれど、本当に買ってよかったカメラだと思っています。
現在マイクロフォーサーズ機を使っている人や、本格的な動画撮影に進みたいと思っている人にはぜひおすすめしたいカメラです。
質問などあれば、気軽にコメントしてくださいね。